大判例

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奈良地方裁判所 昭和53年(わ)45号 判決

判決主文

被告人を懲役一年及び罰金一、二〇〇万円に処する。

右罰金を完納することができないときは三万円を一三に換算した期間被告人を労役場に留置する。

この裁判確定の日から二年間右懲役刑の執行を猶予する。

(罪となるべき事実の要旨)

被告人は、同人の夫増尾剛が経営する奈良市西大寺竜王町二丁目二番一号所在の奈良自動車学校において経理事務を担当しているものであるが、右増尾剛の業務に関し、所得税を免れようと企て、

第一、昭和四九年分の総所得金額は、四、二九六万、三、七七八円、これに対する所得税額は二、〇二九万四、〇〇〇円であるのに、公表経理上、収入の一部を除外し、よって得た資金を家族名義の定期預金とするほか、株式及び債券として留保するなどの不正手段により、その所得のうち三、五八六万五、三八七円を秘匿したうえ、昭和五〇年三月一五日奈良市登大路町八一番地所在の奈良税務署において、同税務署長に対し所得金額が七〇九万八、三九一円、これに対する所得税額が、九八万八、三〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、よって右年度分の正規の所得税額二、〇二九万四、〇〇〇円との差額一、九三〇万五、七〇〇円を免れ、

第二、昭和五〇年分の総所得金額は、七、五〇一万一、八五八円、これに対する所得税額は三、一四二万九、八〇〇円であるのに、前同様の不正手段により、その所得のうち、三、四二二万一、六六四円を秘匿したうえ、昭和五一年三月一五日前記奈良税務署において、同税務署長に対し所得金額が四、〇七九万一九四円、これに対する所得税額が一、〇七〇万五、五〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、よって右年度分の正規の所得税額三、一四二万九、八〇〇円との差額二、〇七二万四、三〇〇円を免れ、

第三、昭和五一年分の総所得金額は、七、四五八万三、四三九円、これに対する所得税は四、〇七〇万七、三〇〇円であるのに、前同様の不正手段により、その所得のうち、三、六八二万九、八四二円を秘匿したうえ、昭和五二年三月一五日前記奈良税務署において、同税務署長に対し、所得金額が三、七七五万三、五九七円、これに対する所得税が一、六二六万五、五〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、よって、右年度分の正規の所得税額四、〇七〇万七、三〇〇円との差額二、四四四万一、八〇〇円を免れ、

たものである。

(適用した罰条)

所得税法二三八条、二四四条一項刑法四五条前段、四七条、四八条、一〇条、一八条、二五条一項。

昭和五三年七月六日

裁判所書記官 吉村庄次

(裁判官 菅納一郎)

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